学校からの帰り道。
普段と違う道に寄り道をすると、不安と新鮮さで心を揺らす気持ちになることありませんでしたか?
そんな道では、思いがけない美しい景色や出来事に出会うことがあります。
その時に出会ったモノは、大人になってもずっと心に残る大切な場所のひとつになったりしますよね。
今回ご紹介する作品『帰路』は、帰り道がテーマのパズルアドベンチャー(以下パズルADV)です。
温かみのあるピクセルアートで彩られた、心にしんとつもる物語。そしてパズルゲームでありながら、クリエイティブの楽しさを感じる作品です。
帰路はどんなゲーム?

タイトル:『帰路』
ジャンル:パズルADV
開発・販売:開発/kakuhito, qemel, acrocat08, sora_no_ao
:販売/みちくさ
プラットフォーム:PC(Steam)
発売日:配信中
価格:470円
2Dピクセルアートの世界で、主人公「いこい」の帰り道を作って導いていくパズルADV。
与えられたパネルを駆使して正しい道筋に「いこい」を誘導しよう。
ピクセルアートで彩られた“帰り道”の物語

誰にでも経験のある、“帰り道”のおはなし。
主人公の少女「いこい」が、ふっと気づくと、そこは学校からの帰り道でした。
「早く帰らないと」
胸の奥が、少しだけ急く。
少女は、いつものバス停へ向かいます。
――けれど、たどり着いた場所は、いつものバス停と少しだけ違っていました。
「……ほかのバス停を探してみよう」
そうつぶやきながら、少女はしんと雪つもる帰路をそっと進んでいくのでした。
ノスタルジックな印象の寂しさの残る街並みと、多くを語りすぎない”余白”が魅力的なキャラクター達。
そして、夜のような寂しさを感じさせながらも、光が差すような美しさを秘めたイベントシーン。
そのすべてが、柔らかな印象のピクセルアートで表現されています。
しかしながら、UIやパズル部分は、ピクセルアートは使用されておらず、視認性が重視されています。プレイの核となる要素がシンプルに見やすいのはプレイヤーとして、うれしい配慮です。
主人公を“導く”パネル型パズル
本作は、パズルADVです。
プレイヤーはステージ形式で出題されるパズルを解きながら、少しずつ物語を進めていきます。
各ステージの目的はシンプル。
ゴールまで、主人公・いこいを導くことです。
いこいの帰り道は、「白のパネル」と「黒のパネル」で構成されています。
白のパネルは進むことができますが、黒のパネルの上を進むことはできません。
そこで、用意されたパネルを使って帰り道の色を変えながら、ゴールへの道を作っていきます。
しかし、物語が進むにつれて、ただゴールを目指すだけではクリアできなくなっていきます。
いつも一緒のカラス「しろおび」と合流してからゴールしなければならないステージや、
いこいを惑わす“偽物のゴール”を避ける必要がある場面も登場します。
少しでも早く家に帰りたいという気持ちを持つ、いこいは、常にゴールまでの最短ルートを選んで移動します。
そのため、しろおびと合流するためにあえて遠回りをさせたり、
偽物のゴールへ向かう道をふさいだりと、プレイヤー側の工夫が求められます。
1ステージの帰り道はそれほど長くなく、
使用するパズルピースも2~4個と少なめ。
複雑なパズルが苦手な方でも、ライトな感覚で楽しめる設計になっています。
工作のような手触りと、心をそっと揺らす物語

本作は、道を作っていくクリエイティブなゲーム性を感じる作品でした。
パネルの色を変えたり、道を切り貼りする感覚は、のりと紙で工作しているような感覚。
作品の雰囲気も相まって、小さいころを思い出す、ノスタルジックな気持ちでプレイを進めることができました。
物語には、ほのかな寂しさと、そっと残る温かさがありました。

主人公いこいの思い出と別れ。そして居場所。さまざまな要素が彼女の心情を映し出し、自然と物語の中へ引き込まれていきました。物語を見届けるころには、どこか知らない場所へ行ってみたくなる――
そんな気持ちが、静かに残ります。
温かみのあるピクセルアートと、世界観にぴったりなサウンドも印象的で、没入感をさらにを高めてくれます。
プレイ時間は、公式では3~5時間となっています。
ですが、私は、11時間楽しんでしまいました。
パズル自体は、ライトな作りなのですが、シンプルゆえに詰まるとなかなかゴールにたどり着けないことも。ただそんな時は、時間を忘れて没頭してしまうので、悩む時間も楽しめる作品です。
いこいの帰路を、最後まで見つめて|まとめ

本作は、夕焼けと夜の境目のような、やわらかな温度が心に残る作品です。
雪に覆われた帰り道には、いこいの足跡だけが、静かに刻まれていきます。
その足跡は、自宅へ向かうのか、それとも――。
ぜひプレイして、いこいの向かう先を見届けてみてください。
きっと、寄り道をしてみたくなるはずです。
引用・参考情報について
本記事で使用したスクリーンショットおよび情報は、以下に基づいております。
ゲーム内スクリーンショット:『帰路』より取得(購入版を使用)
公式画像:Steamストアページより取得
ゲーム仕様・特徴: 『帰路』のSteam公式ページを参考
© kakuhito / qemel / acrocat08 / sora_no_ao
販売:みちくさ
すべての画像および内容の著作権は、開発者および権利者に帰属します。
本記事は『帰路』の魅力を紹介する目的で作成されており、広告を含む収益モデルのもと運営されるサイト内コンテンツの一部です。
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ライター/ねりけし
ピクセルアート(ドット絵)ゲームプレイ歴20年以上。
Vtuberの下で2年間、動画作成とプロモーションを学ぶ。
最近インディーゲームの魅力に気付いて沼にハマる。

