グラスの中の氷がカランと揺れる。
店内には、ゆったりと煙草の煙がゆらめいている。
スロットリールのついたテーブルには小さな液晶がほんのり光を放ち、その小さな枠の中に古めかしいピクセルアートの世界が息づいている。
リールを回す。ゆっくりと気だるくリールを止めていく。
――絵柄が揃った。
チャリンと鈍い金色に輝くコインが吐き出される。
『Slots & Daggers』。
ちょっと大人の時間を楽しみながら、中世ファンタジーの世界を楽しめる、レトロ・ミニローグライクです。
| 目次 |
|---|
| どんなゲームなの?『Slots & Daggers』の基本情報 |
| 『Summerhouse』開発者が贈る、“剣とリール”の新たな世界へ |
| 『Slots & Daggers』の基本システム |
| 『Slots & Daggers』レビュー:ピクセルのバーでリールを回す、まったりローグライク |
| 『Slots & Daggers』静かな夜に、リールの音を残して |
どんなゲームなの?『Slots & Daggers』の基本情報
タイトル:Slots & Daggers
ジャンル:ローグライク
開発・販売:開発 Friedemann/販売 Future Friends Games
対応プラットフォーム:PC(Steam)
価格:920円(税込)
スロットマシンとファンタジーの世界を組み合わせた、小さなローグライク。
古びたピクセルアートの世界をスピン&ストップを繰り返し駆け抜けよう。
『Summerhouse』開発者が贈る、“剣とリール”の新たな世界へ

制作したのは、『Summerhouse』で穏やかな街づくりを描き、「非常に好評」の評価を受けたFriedemann氏。
今作では、前作の静寂さをそのままに、舞台を“剣とリールの世界”へと移しました。
どこか懐かしいピクセルで描かれた中世ファンタジーの世界。
プレイヤーはダガー一本を手に、荒廃した地を進んでいきます。
立ちはだかるのは、狡猾なゴブリンから巨躯の鎧騎士まで、さまざまな敵たち。
テーブルに備えられたリールを回し、小さな液晶の中で剣を振るう――
まるで夜のバーで遊ぶ、静かなスロットマシンのような感覚です。
2025年11月現在、Steamでのレビュー数は2000件を突破し、「非常に好評」をキープ。
世界中で注目を集め、高い評価を受けている作品といえるでしょう。
『Slots & Daggers』の基本システム

『Slots & Daggers』のルールはシンプル。
リールを回して攻撃し、絵柄が3つそろえばクリティカルが発動する。
敵を倒しながら次のエリアへ進み、装備を整えていく——そんなスロット形式のローグライクです。
リールは最初3つ。強化を重ねることで最大5つまで増やせます。
当然、リールが多いほど手数が増え、戦いを有利に進められます。
リールの中身は、装備する「シンボル」によって変化します。
剣や斧、魔法など、RPGでいうところの武器やスキルのような位置づけです。
スタンを狙えるハンマー、毒を与える短剣、回復魔法など、さまざまな効果が存在し、組み合わせ次第で戦い方は大きく変わります。

さらに、戦闘中に使える「パワーアップアイテム」も登場します。
一度きりの発動型や、パッシブ効果を持つものなど、多彩な種類が用意されています。
これらのシンボルやアイテムは、戦闘で得たコインを使って入手できます。
リールは、そろわなくてもそれぞれの効果を発揮しますが、3つそろえればクリティカル、
5つそろえば“メガクリティカル”が発動し、超強力な攻撃を繰り出せます。

また、一部の武器には「スキルチェック」要素があり、ゲージを調整してダメージを増幅することも可能です。
バトルに勝利すると、プレイヤーの恒久的な成長要素となる「チップ」が手に入ります。
リール数の拡張、被ダメージの軽減など、効果はさまざま。

倒れて新たに挑戦するたびに少しずつ強くなり、リールの音に合わせて自分の成長を感じられます。
戦闘は常に1対1。
狡猾なゴブリンから巨躯の鎧騎士まで、敵ごとに異なる戦法を持ち、
物理攻撃中心の相手や魔法特化の相手など、それぞれに対策が必要です。
プレイヤーの耐久力はHPとシールドに分かれており、魔法攻撃はシールドを貫通して直接HPを削ることもあるため、油断は禁物です。
『Slots & Daggers』レビュー:ピクセルのバーでリールを回す、まったりローグライク

スロットというとギャンブルのイメージがあるので、ワクワクやドキドキを強く感じそうですよね。
私の場合は、スリルよりも、落ち着いたまったり感を楽しみながらプレイしていました。
古めかしいバーの一角のようなビジュアル。心地よく軽快なサウンド。そして時折響く、チャリンとしたコインの音。さらにゲーム起動してすぐステージを選んで始められる気軽さ。
ちょっとした時間で、心を落ち着けてプレイできるところに本作の魅力を強く感じました。
また、敵モンスターたちのビジュアルは、どこか奇妙でゆるーい感じ。そんなところも静かでまったりとした時間を、さらに豊かなものにしてくれました。

ただ、やはりスロットである以上、ドキドキする局面もあります。
ローグライクのゲーム性ゆえに、ゲームオーバーにはそれなりのリスクがあります。
「このリール外したら死ぬ」――という場面は、まったりしていた脳が一気に”カッ”っと活性化し、ボタンを押す指が少し震えてしまいました。……と語ったものの、倒れたとしても到達したエリアから始めることができるので、大きなリスクではありません。もちろん、そこまで積み重ねた強化はなくなりますが。
もちろん、リールが揃った時の爽快感は、格別です!
私はスロットにあまり触れたことがなく、リールを揃えるのにとても苦労しました。その分、揃うと喜びもひとしお。テンション上がりますし、エフェクトも音も気持ちいいので癖になりそうでした。
ローグライク部分も、もちろん楽しく、中毒的に仕上がっています。
様々なシンボルがあるので、どれも触ってみたくなりますし、新しい組み合わせを試してみたくなります。その中で最適な組み合わせを見つけた時の喜びは、筆舌に尽くしがたいものがあります。
さらに、そこからパワーアップアイテムを駆使してそのビルドを磨き上げる。そうすると、辞め時を失い、「あと一戦だけ」と思いながら、気づけば時間が溶けていきます。

前述した「気軽に始められるシステム」と、「癖になるゲーム性」。
この二つが合わさって、ついついプレイ時間が増えていく。そんな作品に仕上がっています。
記事を読んでいる皆さんの中には、私と同じようにリールを揃えられるか不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、リールを揃えるスキルがなくても本作はクリアできます。
ただ、それを可能にするビルドを構築する必要があります。
何度もゲームオーバーを繰り返して強くなっていけるゲームデザインなので、苦手な方でもクリアまでいける難易度だと感じました。
ですので、「リール止めるの苦手……でも雰囲気が好き。」なんて方は、ぜひプレイしてみるのをお勧めします。独特の雰囲気とピクセルアートで表現された、ゆるカッコいいモンスターたちは必見ですよ。
ちなみにゲームクリアするとアリーナモードが解放されます。

たまごをモチーフにした敵たちとひたすら戦い続けるモードです。勝ち進んだ回数に応じて、自己強化に使用できるチップをより多く獲得することができます。
ジャラジャラとチップが溢れ出すその光景は、まるでカジノの富豪体験。
思わず笑ってしまうほど、気持ちの良い締めくくりでした。
『Slots & Daggers』静かな夜に、リールの音を残して

グラスの中の氷が、静かに音を立てて溶けていく。
リールの光はもう止まり、店内の人もまばらになっていく。
『Slots & Daggers』は、ゆっくりじっくりと、
ただ静かに、夜の片隅で“遊ぶ”という行為そのものを思い出させてくれました。
スロットの快感とローグライクの奥深さを掛け合わせた『Slots & Daggers』。
シンプルながら繰り返し遊びたくなる魅力があり、
静かな夜にゆっくり楽しむにはちょうどいい一作です。
今日もまた、誰かのバーのテーブルで、リールがゆっくりと回っているのかもしれませんね。
引用・参考情報について
本記事で使用したスクリーンショットおよび情報は、以下に基づいております。
スクリーンショット: 『Slots & Daggers』のゲーム内プレイ映像より取得(購入版を使用)
ゲーム仕様・特徴: 『Slots & Daggers』のSteam公式ページを参考
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ライター/ねりけし
ピクセルアート(ドット絵)ゲームプレイ歴20年以上。
Vtuberの下で2年間、動画作成とプロモーションを学ぶ。
最近インディーゲームの魅力に気付いて沼にハマる。

