皆さんは、子供のころスーパーファミコン(SFC)で遊んだ記憶はありますか?
90年代のSFC時代といえば、「ドラクエ」「FF」を筆頭に、「アレサ」、「レナス」など、数多くのRPGが名作として生まれた黄金期。
今回ご紹介する『Recode Prequel(リコード・プレクエル)』は、そんな時代の温かさを思い出させてくれる最新のインディーRPGです。
かわいらしいドット絵と丁寧なつくり込みに触れれば、きっとあの頃の思い出と重なり、懐かしさとワクワクを感じられることでしょう。
| 目次 |
|---|
| ・『Recode Prequel』はどんなゲーム? |
| ・『Recode Prequel』の世界観と物語のはじまり |
| ・見下ろし型&コマンド式――王道RPGらしいシステムの魅力 |
| ・プレイしてわかった『Recode Prequel』の魅力と感想 |
| ・開発者インタビュー ――Poinpamu氏に聞く『Recode Prequel』 |
| ・開発者インタビューと感想レビューで振り返る『Recode Prequel』の魅力 |
『Recode Prequel』はどんなゲーム?
タイトル:『Recode Prequel(リコード・プレクエル)』
ジャンル:短編ドットRPG
開発・販売:Poinpamu Project
対応プラットフォーム:PC
言語:日本語
価格:500円
『Recode Prequel』は三人の勇者がイデアルを救うために戦うドット絵RPG。
毎ターン貯まるMPを管理し、装備によって変化するコマンドを駆使して“マモノ”に挑む戦略性が魅力です。
『Recode Prequel』の世界観と物語のはじまり

世界のどこにもない理想の場所――その名は「イデアル」。
そこでは人々が互いに支え合い、誰もが穏やかで幸せな日々を過ごしていました。
しかしある日、澄み渡る空に暗く悲しい闇が広がり、大地には“マモノ”と呼ばれる存在が現れます。
その影は人々の心に恐怖と絶望を植え付け、かつての平穏を奪っていきました。
「このままではいけない!」
そう願った心に導かれるように、三人の勇者が集います。
藍銀の勇者「インディ」
青い鎧に身を包み、静かに立つ勇者インディ。
彼は持ち前の勇気を胸に、イデアルを覆う異変の真相を求めて旅に出る。
普段は無口で、どこかぼんやりとしているようにも見える彼。
けれど、いざという時には仲間を導き、確かな力を示してくれる――。
まさに「プレイヤーの分身」として、物語の中心に立つ存在。
白緑の魔法使い「クロム」
白と緑のローブに身を包む、どこかトラブルに好かれてしまう魔法使いクロム。
自称“ものしり”の彼女は、学んだ知識と強力な魔法で仲間を支える欠かせない存在。
とはいえ、少し抜けていたり、つい見栄を張ってしまったり――そんなかわいげのある一面も。
不安を抱えながらも前に進み続ける健気さが、パーティの旅に彩りを与えてくれる。
紅緋の戦士「ベニヒ」
重厚な赤の鎧に身を包み、鍛え抜かれた筋肉を誇る”戦士”。
三人の中で最年長であり、その存在は自然と仲間を導く頼もしさがある。
脳筋な性格だが、意外と鋭く、本質を突いた発言をすることも。
豪快さと胆力を併せ持つ彼は、旅の中で仲間たちを支える大黒柱のような存在である。
そして――三人の勇者たちは旅立ちます。
無口だけれど確かな勇気を秘めたインディ。
不運を背負いながらも知識で仲間を支えるクロム。
豪快さと胆力を兼ね備え、頼れる最年長のベニヒ。
それぞれが異なる個性を持ちながらも、互いに補い合うことでひとつの力となる。
そして三人は、闇に覆われたイデアルを救うため、いま冒険の旅へと踏み出していきます。
見下ろし型&コマンド式――王道RPGらしいシステムの魅力

『Recode Prequel』は、SFC時代を思わせる王道RPG。
フィールドは、見下ろし型で、いわゆる「ドラクエ型」です。
フィールドマップがあり、街に入ると街のマップに切り替わる、お馴染みのシステム。
イデアルには、様々なエリア(ラビリンス)があります。
緑豊かなラビリンス、氷で覆われたラビリンス、広大な砂漠のラビリンスなどの、RPG的に王道なエリアが存在します。
ドットで表現されたフィールド。それに合わせたBGM。
歩いているだけで子供の頃のワクワクした冒険を思い出すかもしれません。
またマップ上には、吹き出しマークがあり、話しかけると勇者たちの会話が楽しめます。

まるでテイルズシリーズの”スキット”のような雰囲気。
ちょっとクスッと笑ってしまうようなパーティ会話で、冒険に小さな彩を加えてくれます。
懐かしさを大切にしつつも、本作は現代的な遊びやすさもしっかり備えています。
- セーブはいつでも可能
- ワープ(ファストトラベル)で快適に移動
- ロード時間もほぼ皆無のサクサク仕様
古き良きRPGの懐かしさと、現代の快適さ。
その両方が共存するのが『Recode Prequel』の魅力の一つです。
そしてRPGの花形、戦闘。
『Recode Prequel』の戦闘は、SFC時代のRPGを思わせるコマンド式のターン制バトル。

画面いっぱいに広がるドット絵の敵と向き合い、「こうげき」「アイテム」といった王道のコマンドを選んで戦うスタイルは、当時を知るプレイヤーなら、きっと懐かしい気持ちがよみがえるはず。
しかし、本作のバトルは単なる懐古ではありません。
最大の特徴は、装備によって使えるスキルが変化するシステム。
剣を持てば斬撃スキル、杖を装備すれば魔法スキル、といった具合にコマンドが切り替わり、装備選びそのものが戦略につながっています。
昔のRPGにあった「武器ごとに技がある楽しみ」を現代的に発展させた仕組みであり、懐かしさを覚えつつも新しい風を感じることができるはずです。
さらに、戦闘中には毎ターンMP(マナパワー)が自然回復。
プレイヤーはこの限られたリソースをやりくりし、強力なスキルをいつ放つか、あるいは温存して通常攻撃で粘るかを判断する必要があります。
戦闘の難易度は理不尽に高くはないですが、このMP管理がほどよい緊張感を生み出し、戦いに奥行きを与えています。
また、戦闘のコマンド選択レスポンスは非常に軽快!テンポよくコマンドが進みます。
「エンカウント=面倒」ではなく、「ちょっとした戦略を試したくなる小さな舞台」として機能しているのは、まさに丁寧に作られたRPGならではと言えるでしょう。
プレイしてわかった『Recode Prequel』の魅力と感想

プレイしてまず心をつかまれたのは、やっぱりドット絵。
ファンタジーらしい温かさがあって、主人公や敵キャラ、そして数えきれないほどの“マモノ”たちが生き生きと描かれているんです。
特にメインキャラクターは表情がすごく豊かで、ちょっとした仕草から感情がちゃんと伝わってくるのがいい。

新しいエリアに入るたびに「今度はどんなマモノが出てくるんだろう?」って楽しみになるあたり、昔のRPGを遊んでいたときのワクワク感がよみがえりました。

デザインもどこかかわいらしい雰囲気が多くて、それだけでも懐かしい名作RPGを思い出させてくれるんですよね。
でも『Recode Prequel』が素敵なのは、単にレトロ風で終わらないところ。
ちゃんと現代的な遊びやすさも備えていて、セーブはどこでもできるし、ファストトラベルで移動は快適。ロードに待たされることもほとんどなくて、本当にサクサク進むんです。
昔のRPGを今遊ぶと「ちょっともっさりしてるなあ」と思うことが多いけど、この作品にはそういう不便さが全くないのが嬉しいポイントでした。
それでいて、「レベル上げ」や「装備をそろえる」みたいなRPGらしい“ひと手間”はしっかり残されているんですよね。効率を優先するならカットされがちな部分だけど、あえてそこを大事にしてくれているおかげで、懐かしいRPGを遊んでいる感覚が強まって、ファンにはたまらないはず。
ストーリーも短編ながらスケール感があり、序盤は三人の勇者たちがコミカルに旅をする感じで微笑ましいんですが、進めていくうちにちょっとずつ壮大な世界の姿が見えてきます。
でも重たくなりすぎないのが良くて、仲間同士の掛け合いがコミカルな空気を残してくれるから、最後まで安心して楽しめました。

さらに、それぞれのシーンを盛り上げてくれる音楽も素晴らしくて、旅の高揚感を一層引き立ててくれるんですよ。
本当に細部まで丁寧に作られた作品だなと感じました。
懐かしさと遊びやすさ、その両方をここまで丁寧に形にした作品には、なかなか出会えません。
開発者インタビュー ――Poinpamu氏に聞く『Recode Prequel』

さて、ここまでレビューをお届けしてきましたが、せっかくなら開発者ご本人の言葉でもこの作品を知ってほしい。――そんな思いでお聞きしたインタビューをご紹介します。

── まず、この作品をひとことで表すとしたら、どんなゲームでしょうか?
Poinpamu氏:
形になったものを表すならば「刺さる人には刺さってほしい、魅力と堅実さがどっちもあるRPG」でしょうか。
── SFC時代のRPGを思わせる雰囲気ですが、特に影響を受けた作品や思い出のゲームはありますか?
Poinpamu氏:
遊んでいただけましたら伝わる(伝わってほしい笑)と思うのですが、やはり一番は『ドラゴンクエスト』シリーズですね。
ここだけの話、実はレトロ感を全面に〜という感覚よりは、自分の世界を私が好きでかつ一番身近なジャンルである、所謂王道のRPGに載せて、王道のRPGといったらドットグラフィックを取り入れて雰囲気を作るべきかな、という流れで結果的にSFC時代のRPGのような雰囲気になったのだと思います。
ただ、結果的にとは言うものの、私自身がそういうレトロな作風が好きで、その気持ちに忠実に作った結果としてSFCチックになったのはある意味で必然だったのかなとは思います。
また、世界観という部分に着目するならば『ポケットモンスター』シリーズや『星のカービィ』シリーズのような、可愛らしくも「可愛い」という言葉ひとつで片が付かないような、どこか現実と離れていて少し不思議な世界の雰囲気も影響があるかなと感じております。
──かわいらしい世界観やキャラクターデザインは、どのようにして生まれたのでしょうか?
Poinpamu氏:
私自身元々「子供向けアニメや絵本」のような優しい世界観が好きで、それでいて所謂ゲームに登場する「クリーチャー」のような少しおどろおどろしい造形の生物も好きで笑
ポップな世界観というものはきっとそういうものと対極にありながらも、「現実」という世界そのものには両立、もとい共存していて、そういった感覚を世界やキャラクターデザインに落とし込んだ結果、『Recode Prequel』の世界やキャラクターが生まれたのではないかなと思っています。
「ポップな見た目だけど、どこか恐ろしい」、逆に「恐ろしい見た目だけど、どこか憎めない」、そんな雰囲気が表現できていればよいなと思っています。
──ゲーム制作のなかで、「ここだけは絶対に譲れない!」とこだわったポイントは?
Poinpamu氏:
こだわったポイントは本当にたくさんありここに書ききれませんが笑、強いて言えば「修正すれば絶対にプラスになるポイント、あるいは取り入れて絶対にマイナスにはならないポイント」目に見える範囲でこの2点は、手間を惜しんででも絶対に取り入れた、という部分でしょうか。
ゲームを遊んでくださった方々からは「丁寧に作られている」というご評価を数多くいただきまして、ああちゃんと伝わっているな、やって良かった(正解だった)なと嬉しく思った記憶がございます。
── 開発中に一番苦労した点、逆に一番楽しかった点はどこですか?
Poinpamu氏:
こちらは苦労した点と楽しかった点、共に「ゲームの都合上必要なリソースが沢山あり、それらを用意する作業をしたこと」だと思います。
昔から、キャラクターを沢山考えてそれらひとつひとつに魅力をもたせて「個」を表現していくような、そんなことをするのが好きで。
たとえばキャラクターたちのグラフィックをはじめ、モンスター(作中でマモノと呼ばれている敵キャラクター)、アイテムグラフィックまで、全てをひとつひとつドットグラフィックで表現したため、それを考え、形にしていく作業がとても楽しかったですね。
反面、いかんせん数が多くて大変でした汗。
ひとつのドットグラフィックを書くのに1時間かかるとして、それが100個必要〜とかになると、単純計算でもそれだけで100時間かかっていることになります。
その物理的な作業量(作業時間)がとても大変でした。手にとっていただけた際には、そのドットグラフィックの豊富さにも目を向けていただけましたら嬉しいです。
──プレイヤーに注目してほしいキャラクターやシーンはありますか?
Poinpamu氏:
色々なキャラクターが登場しますが、個人的にはやはりプレイアブルキャラである3人の勇者たちのやりとりでしょうか。
特に魔法使いキャラの「クロム」ちゃんと、戦士キャラの「ベニヒ」くんのキャラクター像は、お互いに欠けている部分と持ち合わせている部分がちょうどピースのようにハマるというか、そのような対比になるように描きました。
表面上しっかりしているようで、掘り下げるとまだまだ未熟さが節々に感じられるクロムと、脳筋で何も考えてないツッコミどころ満載な言動をしながらも、精神的にはクロムよりも成熟しているベニヒ、そのお互いのやりとりを楽しんでいただけたら幸いです。
主人公、もとい操作キャラクターである「インディ」くんは、この作品だと所謂「喋らない主人公」なのであまり我(が)を感じられることはありませんが、他2人から同意を求められたり、いきなり話を振られたり、話題に巻き込まれたり……「(インディは)今どんな気持ちで今会話を聞いているんだろう」みたいな想像をして楽しんでいただけたらなと思います笑
──物語のテーマやメッセージには、どんな想いを込めましたか?
Poinpamu氏:
改めて思い返すと3人の「支え合い」がひとつのテーマになっているのかなと感じます。
上に書いたような物語上の関係性はもちろん、戦闘においても、勇者タイプのインディ、魔法使いタイプのクロム、戦士タイプのベニヒ、この3人が支え合ってひとつの敵を打ち倒す。
それぞれ持ち合わせているものは違えど、今作のキャッチコピーである『でこぼこなピースだからこそ、ピッタリハマってひとつになる!!』という関係性を表現できていればなと思っています。
──最後に、このゲームを手に取ってくれるプレイヤーへ、どんな気持ちで遊んでほしいですか?
Poinpamu氏:
当作品のみならず、私の作りたい、そして感じてほしい『Poinpamu Project』というサークル全体の方針という部分で、私なりの「心の安らぎ」のような体験が提供できればと感じております。
辛い現実、苦しい生活、そういったところから一度抜け出して「いつでも帰ってこられる安らぎの空間」のような、遊びたいときに気が向いたら遊んで、やめたいときにやめて、当サークルの作品がそんな存在であればいいなと願っております。
実は『Recode Prequel』はプレクエル=前日譚という名前の通り、現在制作中のゲーム『Fantasy Recode』までの前日譚という立ち位置の作品になっております。
ですので「このゲーム(作品)単体で話が全て完結している」というよりは、私の手掛ける世界観のお話の中のひとつ、という感覚が近いかなと思います。
もちろん、3人の物語として本作単体で充分に楽しんでいただけるものになっておりますが、当サークルから初めて世に出すことのできた作品として『Poinpamu Project』という当サークルはこんな作風のゲーム作品を作っているんだということを知っていただけるきっかけになればいいなと思っております。
開発者インタビューと感想レビューで振り返る『Recode Prequel』の魅力

細部まで丁寧に作られたドット絵、堅実に積み上げられたシステム、そして三人の勇者が織りなす物語。
そのすべてに、開発者Poinpamu氏の「支え合い」や「安らぎ」への想いが込められていました。
短い冒険の中に、懐かしさと新しさの両方がぎゅっと詰まった『Recode Prequel』。
RPGを愛する人ならきっと、心に残る一作になるはずです。
引用・参考情報について
本記事で使用したスクリーンショットおよび情報は、以下に基づいております。
スクリーンショット: 『Recode Prequel』のゲーム内プレイ映像より取得(購入版を使用)
ゲーム仕様・特徴: 『Recode Prequel』の公式ホームページを参考
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本記事は『Recode Prequel』の魅力を紹介する目的で作成されており、広告を含む収益モデルのもと運営されるサイト内コンテンツの一部です。
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ライター/ねりけし
ピクセルアート(ドット絵)ゲームプレイ歴20年以上。
Vtuberの下で2年間、動画作成とプロモーションを学ぶ。
最近インディーゲームの魅力に気付いて沼にハマる。

